先日開催された富田染工芸の小紋染め体験に行ってきました! 

 

富田染工芸は都電荒川線の「面影橋」のすぐ近くに位置し、工房の横を流れる神田川には、川に沿って桜並木が続いています。

朝は少し気温が低かったこともあり、桜はまだ5分咲きといった様子でしたが、つぼみがあたたかくなるのを待っているような、そんなワクワクした感じを漂わせていました!

この日、工房では桜祭りも開催されており、とても賑わい沢山の方がいらっしゃいました。

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▲工程の説明をする富田染工芸の富田さん

職人でも10年はかかるという匠の技を体験

まずは体験の工程と東京染小紋のレクチャーから。

東京染小紋は室町時代より始まったとされており、江戸時代に庶民の間に広がって広く染められるようになった型染め技法のひとつです。

和紙で作られた型紙を使用し、生地に防染の糊をのせて柄をつけ、地色を染めて柄を染め抜く方法です。遠目から見ると無地に見え、近くに寄ると柄が浮き出てくるような文様で、地色と柄がはっきりと見えるのが特徴です。  

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 ▲和紙でできた型紙は伊勢の職人さんが彫刻刀で彫ったもの ▲型付けをする職人さん

今回の体験では、この防染糊をおくところまでを体験して頂きました。

なんだそれだけ、、と思うかもしれませんが、実は一番重要で難しい部分。この作業を繰り返し、一反完璧に模様をつなげるまでには職人でも10年はかかるそうです。  

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一連の流れの説明が終わったら、本番の前に練習を。型紙とヘラを使って実際に糊をおくしぐさを繰りかえす、エア体験です。

45cm四方ほどの小さな型紙ですが、実際に糊がないので、なかなかイメージがつかず戸惑うみなさん。しかし職人の厳しい(!?)指導のもと、何度も練習をして皆さんOKを頂きました。

 

200年前のものもある、12万枚の型紙


その後は一旦工房の見学タイム。

富田染工芸には約12万枚もの型紙が保存されており、古いものでは200年前の型紙も残されています。

その中には昔のものとは思えないカニやエビなどのオシャレな柄も。

当時は身分によって使用出来る柄が限られていたため、このような身近なモノをデザインしてオシャレを楽しんでいたそうです。

somerepo20.jpg ▲12万枚以上の型紙を保管             ▲カニやエビのオシャレながらも

 
そしていよいよ体験へ。

 

コツは身体を動かすこと

白生地が貼られた長板の上に、型をおきヘラで糊をのせていきます。

長板の前に一列に並び、皆さんそわそわしている様子。

一番最初の方の体験を覗き込んでイメージトレーニングを行います。

実際に体験してみると、先ほどのエア体験とはやっぱり違うようで、エアの時にもやもやしていた職人の言葉が、実際に糊をおくことでつながったようです。

「コツは身体ごと動かすこと」という言葉を思い出し、皆さん全身を使って糊をおいていきます。

 

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手だけを動かしても一見できたように見えますが、糊が均等にはのりません。

糊の厚みが均等にならないとうまく防染ができず、染めたくない箇所も染まってしまうので、身体を使い均等に糊をおいていくことが重要です。



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と、やっとコツを掴んだころには最後のひと塗り。終わってしまう寂しい気持ちを感じつつも、生地から型を外すとかわいらしい小紋柄が現れ、また喜びがこみ上げてきます。

最後に皆さんそれぞれ名前を入れて体験は終了。できあがった生地は赤・緑・紫から選んだ色に染め上げ、2週間程で皆さんの元へ届きます。

      

終わって工房の外へ出ると、5分咲きだった桜も満開に。



外では体験中に消えた職人さんが、おつかれ!と言いながら桜の下で焼きそばを食べていました。そんな和やかな雰囲気の中、説明なども含めた2時間程の体験はあっという間に終了。

作品はまだ手元には届いておりませんが、皆さんとても楽しんでいらっしゃいました!

 

富田染工芸では板場の見学もできます。

今週末までは桜が見頃ですので、お花見と合わせて是非伺ってみてください。

 

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富田染工芸

新宿区西早稲田3-6-14

10:00〜12:00 13:00〜16:00 (月〜金)